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【mou-kara Real Estate】2

「流れの遅い川」矢波多恵光だと思った へなへな白線の上をなぞってうちまで帰る川という結界を越えわが城は五メートルほど浮いて佇む約束を破ってしまった日の夜は空から細い針が降りだすあの人はB型だからとあきらめてくれたのならばこっちのもんだシャンプーとコンディショナーの均衡を気にしないなら他をあたって渦を巻く排水溝をじっと見る多分私は不安でいたい一分を計る尺度も違うのに同じ歩幅で歩こうとした少しずつずれ...

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エンドロールの後の一瞬

まだ何かあるんじゃないかと期待するエンドロールの後の一瞬柔らかいティッシュは⽢い死神が君を⾒つけた⽇は晴れていた少しでも正しい⼈になりたくて⽩Tばかり増えていく夏逆光のせいにできずに聞き返す潮騒黙って、終わりたくない地下鉄が光の方に近づいてまた会いましょうと誓う うなずく新しい顔はもういい バタコさんきちんと死ねる心臓をくれ感情をあまり出さない君がする嬉しいときのへたなスキップほんとうにあたしでいい...

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【mou-kara Real Estate】1

「夜サバイバー」那須ジョン人類のすべてをこの眼で見送って、俺のバスだけ全然こないつり革に掴まって寝る人たちのゾンビのような向日葵のようなあか/きいろ/あか 出会うことの叶わない相手を思う点滅信号靴の先少しのところに人が寝ており、ああここが君の廊下か止まれの「止」の字はおそらく俺んちのベッドくらいの大きさ ほらな電柱になるしかなかったたましいよ俺が創った話を聴けよ「スクーターの鳴き真似します」「アヒ...

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運転が上手になったわたしの話【連作】

はじめてのことは覚えていないけどシートベルトを締め直してたへたくそな笑顔で急カーブを曲がるわたしの動画はもう消したかな助手席に残る香りが鮮明で信号待ちで顔をそむける真夜中のドン・キホーテに駐車して 2秒の沈黙、キスする合図夜だから車線がちゃんと見えなくてあいつの顔も浮かんでこない運転が上手になった もう今はナビも見ないで海に行けるよ...

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たぶん泣かない【連作】

さよならが切り出せないままエンジンをかける「最後にどこに行きたい?」トラックにまぎれて走る24時 国道沿いのネオンが見てるあざやかに夢をみていたあのころに出会っていたらどうなったかなありふれた歌詞の中でもありふれた言葉をとなりのひとは言わない霧雨が降る夜だった 耳たぶをゆらす吐息の音がしていた嘘をつくたびに増えてく傷あとを消さないためにできた条約甘栗をやさしく剥いてくれたとき泣かなかったのえらかったで...

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