記事一覧

運転が上手になったわたしの話【連作】

はじめてのことは覚えていないけどシートベルトを締め直してたへたくそな笑顔で急カーブを曲がるわたしの動画はもう消したかな助手席に残る香りが鮮明で信号待ちで顔をそむける真夜中のドン・キホーテに駐車して 2秒の沈黙、キスする合図夜だから車線がちゃんと見えなくてあいつの顔も浮かんでこない運転が上手になった もう今はナビも見ないで海に行けるよ...

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たぶん泣かない【連作】

さよならが切り出せないままエンジンをかける「最後にどこに行きたい?」トラックにまぎれて走る24時 国道沿いのネオンが見てるあざやかに夢をみていたあのころに出会っていたらどうなったかなありふれた歌詞の中でもありふれた言葉をとなりのひとは言わない霧雨が降る夜だった 耳たぶをゆらす吐息の音がしていた嘘をつくたびに増えてく傷あとを消さないためにできた条約甘栗をやさしく剥いてくれたとき泣かなかったのえらかったで...

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目をつむるのは【連作】

このキスに愛はあるかと聞かれたらないとはいえないくらいのレベル嘘をつくことが得意な唇が柔らかいのを知ってしまったさりげなく好きだよなんて言わないで 嘘だけどって前置きをして泣いたりはしないと最初に決めたからキスしたあとできょうも笑うねハチ公の前で待ち合わせしたあとで手を繋がずに歩いた2月電話ごしの声にも慣れた3月はある意味ほんとにしあわせだったはじまりは4月のおわり とりあえずふたりでお酒を飲んでキ...

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「ひからない水」感想

「ひからない水」 長月優にんげんが多すぎる街に紛れればいなくてもいい風景となるカフェモカのカフェの部分を先に飲むやさしい言葉はゆっくり言って財布には過去ばかりある泣きたかった夜のミスドのレシートを捨てる鏡より窓ガラスに映っているわたしがホンモノなのだな きっと街灯の真下に立てば人生の中で一番照らされている大声で怒鳴る誰かは泣くときも大きな声を出すのだろうかはなびらは解けるように散る道の端に好意は投...

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ルービックキューブ短歌

ルービックキューブの緑が揃ったらティンカーベルを信じてあげるルービックキューブの白が揃ったらあなたがくれた日々も消えてくルービックキューブの青が揃ったらひとりぼっちの海へ行きますルービックキューブの橙揃ったらやさしい言葉を思い出したいルービックキューブの黄色が揃ったらひまわり畑でキスするルールルービックキューブの赤が揃ったら運命だったことにするから#ルービックキューブ短歌(ナタカさんのつくってくだ...

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